台風の火曜日、当店はたまたま休店日。
退院間近の先輩のお見舞いに出掛けました。
自営業になってから、休みの日は雨だとホッとするようになりました。生活必需品でもない雑貨屋だと天気で売上げが左右されますから、営業日以外の悪天候は、相対的に悪い事では無いのです。
サラリーマンやっていた時は、出掛ける日に雨が降ると、人生ついていない気分にもなったものですから、感覚の自営業化ですね。
病院へ着いてから知ったのですが、先輩は隔離病棟に入院中。メールの文面が普通に明るかったもので、退院間近ですし、気楽に出掛けたのですが、事情を聞いたらなかなか大変な事態だったことが分かり、びっくり。
でも、まだ生きているし、この先回復していくよと思えれば、笑顔も出ます。
そのまま、しばし雑談。
先輩は飲食店経営をしておりましたが、家庭の事情で小売業に商売替えをされた方。隣の芝生事情を語り合う感じ。
先輩の店は浅草の商店街に立地しているので、住宅街立地の当店とは全く状況が異なります。自分と違うからこそ、売り方の違いなどお勉強になる部分があります。
先輩のお店は、観光客が日々大量に往来する場所。
店を開けることが一番の宣伝広告。
日本人、外国人問わず、観光客が欲しがる品物がかなりコンビニエンス。雑貨屋は売れるものを大量に売るスタイルだから、例えば、手ぬぐいばっかり並んでるとか、アイテム展開にバラエティ性がある店は意外と少ないそうです。
「江古田の店のまんま浅草へ引っ越してきたら人気店になるんじゃないか」なんてリップ・サービスに心が揺れたりして(笑
浅草の商店街の会費の高さにドびっくりしたり、アーケード街だからアーケードの維持メンテナンスの話や鳩の多いエリアならではの鳩害対応などなど、江古田ではまず聞かれない話でへ~ほ~連発。
逆に先輩に聞かれたのは、通販の運営とSNSの活用について。
ただ店を開けていけばいいと言いながら、ちゃんと別な顧客層を取り込むことも考えている先輩は、やっぱり経営者。
販路1本を確保するのが大変なんですよ。
みんな最初は店に来てもらうことを頑張ります。
その内、事業拡大するためには既存販路1本を太くするのか、複数販路にするのか、いわゆる「販路開拓」が必要だなと思い始めるはず。
これが「開拓してみたらササッと出来たー」なんてことにはならないもので、私を含めて、経営者はみんな先を思って何かしら種まきをしているもの。販路開拓よりも収入ルートを別で持つ(副業、アルバイト)方もいます。いろいろです。
つくづく、事業とは、正解のない世界だなと思います。
今年の夏は、大阪の地震に西日本の豪雨、台風21号が通り過ぎたと思ったら、今朝は北海道の地震。災害が起きると消費マインドは冷え込みますし、漠然とした社会不安はいつ消えるとも分からず、外的要因で自分ではどうしようもない出来事が起こると、どうリカバリー取れるか悩みどころです。
まあ、私以外の誰かの事は、私の思い通りに動かすことも出来ないもので、出来ることは「普段通り」営業することのみ。
「普段通り」をどれだけ繰り返せるか、それもまた種まきのひとつ。
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