商店街のイベント、ナイトバザール。
奇数月の第4土曜日に開催され、先回で128回を数える地元の有名イベント。計算すると、20年以上の歴史。
先日は、ご覧のような「手作りあみだくじ」で出店いたしました。
ナイトバザールは、お商売ではなく、地域住民や商店街利用者への還元が目的のイベントで、特に、子どもに喜んでもらうことで、連れて来る親御さん達に「来て良かったな」と思ってもらうのが目標。
だから、「楽しんでもえらたら成功」「赤字にならなければOK」と鷹揚な指示が出ているので、店主も楽な気持ちでやれるというもの。
わたくしは、どうも、子どもの心がいまだ残っているようで、こういう「しょーもない」企画が温泉の様に湧いて来るのです。下手うまな絵、色使い、そしてあざといぐらいの分かりやすい仕掛けを散りばめた「あみだくじ」は、小学生に大人気でした。
アルバイトでついてくれた、日芸の学生さんが素晴らしく明るい応対をしてくれる女子で、その功績が大きかったかなと思います(ありがとうございました
このあみだくじを作るにあたり、商店街の「でんきショップさかえちょう」さんが冷蔵庫の大きな段ボールを提供してくれました。かさばるサイズのものですが、折り目をつけないように持ち帰ってくれたもの。
ここから試作に1面使い、残り3面で本番用を作成。
重量物の箱なので、手掛かりし易いように把手になる開口部があるのですが、これを活かして「行き止まり」を作ることにしました。
行き止まりに書いた「大当たり」を見た子ども達の反応がかなりの白熱っぷりで、バイト女子と二人、びっくり。
目で追えば、どこが「大当たり」につながっているかはすぐ分かります。大当たりすると、何かとっても凄いことが起こりそうと思うのか、みんなワクワクした表情で「5番」を選ぶのです。
これは、店主世代なら分かると思いますが、ドリフターズの「8時だョ!全員集合」でいうところの「志村、後ろ、後ろ!あ~~!!!」ですよ(笑
みんな展開が分かっているけれども、その結果に至ると、より一層盛り上がる、不思議な演出。
バイト女子と二人相談して、最初に想定していた景品よりも、たくさん、たくさん上げることにしたところ「わー、100円のくじでこんなにもらえるなんて、すご~い!」と感激してくれた子が、友達にクチコんで連れて来てくれたり、2回引きに来た子もいたし、とっても盛り上がったと思います。
これ、大人の社会のお商売の法則に似てますよね。
お得だと分かれば人に言いたくなるし、今だけだと思えば、自分も得をしたいからやってくる。気が付けば盛り上がる。
身銭を切って実験しなくても実感出来るなんて、商店街イベント凄い(笑
翌日、このあみだくじの様子を見ていた男子が、翌日店に顔を出してくれました。
「昨日の黄色の5、覚えちゃった!」と笑顔。
そのまましばらく他愛ない雑談。
私がラッピングしているのを横目で見ていた彼が、興味を示すので、包装用紙やリボンを選んでもらって完成。中々いいセンスの組合せを選びます。もちろん、褒めましたとも!
で、会話している内に、学校とか友達の話題になり、ようやく「え、君、中学生なの?」と彼の学年が判明。「え、小学生だと思ってたの?」と言われて、ゴニョゴニョ…
あの年頃の男子は、背丈だけ見て判断してはいけませんね(笑)
きっと、一晩でニョキッと伸びるお年頃ですもんね。
このやり取りを、横で聞いていたお客様が帰りがけに「あなた、随分若いファンがついてるのねぇ」と笑っておりまして、商店街ってこういう雰囲気がいいんだよなあと、改めて福々したひと時でした。
次回のナイトバザールは11月です。
さて、次はどんなくじにしようかしら。
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