足を止め、ゆっくり休む時間も大切に

radicoで放送大学。

たまに聞くと、「思わぬ」テーマの講義に出会い、それが楽しくて、聞き入ってしまいます。

 

この「いつもと違う」が、生活の刺激になるのですが、お盆の辺りは、毎年「わざと滞ってみる時間」だなと感じております。

 

気候的にもしんどいですから、あまり頑張ると疲れますからね。

若いと気にならないと思われますが、わたくしぐらいの年になると、明らかに疲れます(苦笑

 

お盆の時期、商店街のお店は軒並みお休み。

そのぐらい、連休は行楽地へ人が流れるので、開けてても意味が無いのだろうなと勝手に思っていたところ、自宅兼店舗でお商売している方が多い=皆さん地元民なので、普通にお盆を過ごす感覚でお休みだとか。

 

1年目で、住宅地のお店は、巷が休む時は開けていても

暇なんだなーと分かり、それ以降は、

休んじゃった方がいいかもと悩みつつ、

結局、店を休むことが怖くて、普段通りに営業しております。

 

横道へそれますが、2年目に、どうもお盆は振るわないなと感づいたわたくし。

3年目、隣近所のお店の人に「お盆の営業日や営業時間の予定」を聞いてみたことがあります。

長く営業している人ほど「うちはいつもそうしているから」と

最初のやり方を続けているし、

開業年数が若い店ほど「開けけても来ないから休む」

「暑い最中は来ないだろうから、開店時間を遅らせて、時短営業する」

「休むの怖いから普段通り開ける」とバラバラでした。

 

私はと言えば、

休むのがまだ怖かったので、

時短営業をやってみました。

遅く開けて早く閉める。

 

フルタイムで営業するよりも、

毎日2時間でも時短になると、

主に電気代が削減出来て(その頃はまだLEDではなかった)、

経費削減で利益率を上げることを感覚的に理解できました。

自分の業態では、具体的に何をどう減らすと効果が大きいのかは、

ルーチンでやってると気づきにくいものです。

 

欠かせない要素とそうでない要素、

それぞれに掛かっている費用は、

日々細かく記帳していれば(洗い出しにテマヒマ掛かりますが)

分析出来ます。

私ぐらいの規模の事業だと、会計初心者だし、

そんなに細かく費目を分けることも無かったのですが、

この件で、定点観測したい経費は枝費目を作り、

後で分けて見られるようにし始めました。

例えば、通信費は、

携帯と固定電話+ネット環境と切手代など郵送経費の3つに分け、

通信費の中で、通販発送に使用する切手代は、

荷造運賃に計上するようにしました。

 

後はよく分からないものは雑費多用していたのですが、

それも出来るだけ使わないようになりました。

 

4年目の夏、また周囲にヒアリングしたところ、

開業年数が若い店は「去年は開けてても来なかったから、

思い切って休む」派が急増した印象。

 

若い店はまだ経営基盤が弱く、

事業体力が無いのを自覚しているので、

とにかく失敗したく無いから、

チョロチョロと方針を変えてみる印象があります。

 

1年単位で結果をみて、ああだこうだと言えるのかどうか、

今になるとアレは自分が安心出来る方法を探していただけで、

お客様とは無関係なところで迷っていたように感じます。

私はと言えば、3年目同様に時短営業。

売上は大して無いものの、休みだからと

遠方からやって来るお客様の存在に気付き、

お盆に営業する意義を感じ始めました。

 

5年目になり、だいぶ馴染んできた商店街。
ある日古株のお店から「環さんは店開けるの遅いよね」と言われます。

その方から、お客様が来なくても、

午前中からやっていることから生まれる、

認知の重要さを教えてもらうことになります。

 

そのまま素直に12時開店を11時に前倒し

(遅刻開店しているから怪しいものの)

なるほど言われた意味が分かってきた6年目。

 

世の中が休みモードの時は、営業していても、私もお休みモード。
諸々、ペースダウンして、こんな振り返りをしたり、

先々試したいことの実施案を練ったりしております。


これで、普段と違う部分の頭を使うので、休みになるのです。

体は動かしませんから、体力温存ですし。

近い将来の作戦を練ることは、わくわくするので精神衛生上もいい感じ(笑

 

「あら、あなたいつ休むの?」とお客様から言われますが、

私の場合、普段が目の前の事を右へ左へと

頭の中で考え過ぎになる嫌いがあるので、

振り返りだけで、充分休みになるのです。

先を妄想するだけで、休みになるんです。

だから今、めっちゃ休んでおります。

 


若い時は何処かへ行って、たくさんお金を使うことが

「休むこと」だと思っていたので、

「休めない」と下流サラリーマンっぽくて、

リア充じゃないみたいで、惨めさを感じておりましたが、

あれは何か儲けたい企業や社会の価値観に

踊らされていただけと、今ならはっきり言えます。



都会で過ごそうが、田舎の美しい自然の中で過ごそうが、

自分が心休まらないなら意味がないじゃないですかね。

何かやらなくちゃいけないのが休みではないので、

寝間着のままひたすらダラダラとテレビを見て過ごすでも自由です。

 

 

いつものルーチンの流れを一旦止める、

「いつもを休む」ことが、本来の休暇なんだろうなと思います。

 

 

これ、裏返すと、いつも同じことは「疲れる」ってことです。

だからたまに休めってことです。

 

「いつもと同じ」は、「慣れているだけ」で、

 もしかするとちっとも「楽ではない」可能性があります。

 

 

だから、私は振り返ったりします。

 

 

変化は、特別なこととか、大きな何かが変わるとか

そんなものでもないですよね。

楽へと変わるためのものでもあるかなと思います。

 

 

休むということは、一旦止まって、
変化する次への準備の時間でもあります。

 

 

すごく大事なことをさらっと最後に書きました(笑