やっている人、参加した人にしか分からないネタ「まちゼミ」
商店街振興の妙手的な扱いで、全国の商工会議所や各地の商店街連合組合みたいな組織で取り入れられている施策。
既に成功している「まちゼミ発祥の地 岡崎市」という事例があるので、成功に至る経緯は横に置いておいて、岡崎市で成功してます!と声を上げ始めた当初やっていた方法を、地域特性など差異があるであろうに、まるごとスライド導入~実施しているのが練馬区。
やだ、棘がある表現に聞こえたかもしれませんね。わたくしは、商業環境が違うのに「まんま真似てみましょう」という流れに馴染めないのです。
まちゼミが目指していることは、いいと思います。
お商売の前に、人と人の関係を楽しむこと、交流すること。お客様がお店を知る入口を「買い物」という経験から「学習」「体験」へ移相させ、一旦敷居を下げるのが目的です。
店の方が自分の事業に関わる専門的な知識(リソース)を使い、個人商店がミニセミナーを開催。知らない人や商品・サービスを買う訳もないので、ミニセミナーという「買い物しなくてよい目的を入口」に、店主の人柄や専門性+扱っている商品やサービスの良さを知ってもらう。
売りつけないなら本音もポロリで、お客様もこなれてくれるし、心理的に近くなればいつかニーズがあれば、他の知らない人からではなく、自店から買ってもらえる「かもしれない」
短期中期の施策を欲している事業主は多いと思いますが、これはタイムカプセル系施策、中長期施策だと思います。
当店のテーマは3回ほど変更して、現在は「金継ぎ」に落ち着いております。が、これも良し悪しで、めちゃくちゃ人気があって、毎回人数が集まるのですが、参加者は商圏外からやってくる方が多いのです。初めて江古田に降りたという方も多い。お店にまた来てくれる可能性が薄いまま、「セミナーを楽しみ、帰る」
「初めてですか?江古田はいい街なんですよ、知ってもらうきっかけになったらいいなと思います。帰り道、ぜひ散策してみて下さい。オススメの店を教えますね」と話す言葉は本心ですが、事業主としては「随分遠回りな話をしているな~」と苦笑もしております。
売りつけない空気感と共に店側が無料で差し出すサービスを、参加者は受け取るという構造ですから、「喜ばれました」「やってみたら反響がありました」と言われても、当然かなと思います。
こういうのは、ある程度繰り返さないと何とも言えないと思っていますが、本当にこんな調子でいいのだろうか?と気になるのです。先発隊の岡崎や他の地域が、何に苦労してどう改善したなど、経過情報が手に入ると参考になるんだけどな、と思っていたら見つけたのがこちらの本でした。
岡崎も、他の地域も、やはり試行錯誤があって「成功」「成長」「目指す目標値」らしきものにたどり着いており、やっぱりPDCAサイクルでした。・・・・やっぱりか。
これ以上やる手が見つからなくて始めた施策だったら、うちなんてまだまだやったことが無い施策が山ほどありますから、まちゼミは、今やらなくてもいいかな~というのが本音です。
他の地方の方、これはまた、私の状況や環境とは違うと思いますので、ご自分の判断を信じてどうぞ。
ところで、当店のご近所に、パンを愛する人達の間ではカリスマ的存在「パーラー江古田」がございます。パーラーさんは、江古田にあって、全国からお客様がやってきて、暑い日も寒い日も行列が出来ているパン屋さん。一度食べてみたい、一回食べたら美味しいからまた食べたいというお客様をひきつけてやまない凄いパン屋さんです。
パーラーさんが、全国からお客様をひきつけ、江古田まで人々がやって来る姿を見てしまっているので、商品力がある前提で、ちゃんと商品サービスの良さが文章や画像で伝われば、お客様の情動は動くんだなと信じられます。信じております。すごいパン屋さんです。
商店街連合組合の上の方へ
まちゼミよりも、太い情報拡散ルートを複数種類用意してもらって、会員はそこを使って格安で情報を広く拡散出来るようにしてくれると助かります。まずは知ってもらうこと、そこを強化したいという発想は同じです。やってみてくれませんか??
と、都合よくは行かないので、まずは自分の情報発信をがんばります。結局、やることは変わらないという…商いは飽きないようにって言いますものね。がんばります。
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