先日訪問した、月島の下駄専門店のあづまやさんと、
何か仕事上でコラボが出来ないだろうかと思い、可能性をリサーチ中。
あづまやさんが4代続く下駄専門店。
対して環は雑貨屋、何でも屋。
あづまやさんの商品を軸に、販売方面で環が協力する形が自然だなという発想で検討スタート。
コラボって、相手の業務内容を理解しなければ、互いに楽しい+楽な方法+事業面の採算性など、配慮できませんから、うまくやりたいならそこら辺を腹を割って話しつつでフレームワークしなければ、まとまらない。
お商売の大先輩あづまやさんは、私の採算と商品のセレクトの自由度を考えて、環の仕入れが最小で済む案をひとつ提案して下さったのですが、いきなりつまづき中。
下駄業界ならではの流通のお約束が分かっていないせいで、持ちかけた相手にことごとく断られ中なのです。簡単に言えば、環がキング・オブ・小規模店なので、下駄業界の間尺に合わないということ。
あづまやさんのアイデア以外を模索して、いくつか案を思いついたのですが、どれも互いの事業の流れをどこか阻害する要素が含まれている状態。
片方がやりたくても、片方がやりたくないスタイルもあります。
ヒト・モノ・カネが整わないアイデアばかりで、行き詰まっているのが現在。お商売は、無理押し厳禁。うまくいかないのは、1回は何とかなっても続かないから、手を掛けるだけ無駄の法則を、私は信じております。
今期の下駄シーズンはもう始まっているのですが、その期間中にお商売の形がつくイメージがわかないので、1年後をめどに、もう少し考えさせて欲しいと、あづまやさんへ話してきました。
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あづまやさんの魅力は、数々あれど、敢えて3つ選ぶなら、
ひとつ目は人と人の対面営業。
中の人の「人柄」に接して、丁寧に扱ってもらって、気分よくお買い物が出来るところ。
履き心地という「感覚」が商品なので、お客様の様子を見ながら、エスパー(死語?)的な分析力と判断力が常に頭の中、走ってるのですよ。
次は商品、「選べる」こと。
小さい面積のお店ですが、下駄自体が「台と鼻緒」という少ない部品構成なので、必要なバリエーションがコンパクトに揃っているという凄さ。
コンパクト、と表現していますが、実際、種類豊富です。「出来るだけ、在庫を抑えているんだけどね」と笑っておっしゃいますが、あづまやさんのお客様のニーズを全方位的に叶えようとしている厳選具合は、やはり専門店一筋の目利き。見れば見るほど、なるほどな~と脱帽の構成。
肝心要の3つ目は、「鼻緒をすげる際の調整技術」が提供する「心地よい履き心地」。
お客様の感覚を先取りしてこうだろうと調整することは、経験の積み重ねが無ければ出来ないところで、やり方を手順として覚えたところで真似できない凄いところ。
あづまやさん、「教えるからこの際、覚えたら?大丈夫だよ、足が目の前にあれば何とかなるって」なんて言ってくださるのですが、アラフィフの私の経験値が「習っても、私には出来ない種類の価値がアンダーで山程転がってるから、無理無理」とアラームがピカピカするのですよね。
あづまやさんの奥様のさっちゃんに「コラボなんて言って、ひとの事業の美味しいところを簡単に吸い上げるようなのは、そうそう出来ることじゃないとよく分かりました」と言った言葉が、我ながら言い得て妙だなと思いました。
利用するとかじゃなくて、うちは格下の後輩ですもの、何やったって、最後はあづまやさんにおんぶに抱っこですからね、、、(何か出来たらいいね!と言ってもらえたことが既に有り難い事ですよね。
環とあづまやさんは、お客様に「心地よさを」提供するというポリシーの面ではやっていることは遠からずだと思うのですが、私の方は、あづまやさんのようにお客様の感触・物理的な感覚へ訴える部分が無いのですよね。どうすれば吊り合えるのか、今の私には思いつかないというのが正直な気持ち。
ま、無理押しはしないのが主義なので、いい案が浮かんだら、またご相談に上がりますと、今年は保留といたしました。
今回の件は、自分と相手の事業を大事にする活動としてのコラボのあり方を考える、いい機会になりました。
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はは (月曜日, 23 5月 2016 01:24)
そういう時にこそ、産業支援センターとかいう窓口はないの?そっちには。