休み明け

世の中が混みあう時期に、わざわざ混雑に飛び込むのは好きではない方。

サラリーマン時代は金に物を言わせ、時間短縮か混雑回避に注力したものですが、個人商店は、サラリーマンほども儲からない職業なもので、そんな乱暴も出来ず。人と少しズレて帰省し、ズレて帰京するお正月。

 

暖冬の今年は、新幹線から見える富士山がはっきりくっきり見えました。

大きくて、見惚れます。

新幹線でウトウトしながら思ったことは、私達の風習は、万人が農耕民族だった頃の日本人の過ごし方が今でも根強く残っているんだなということ。人は短時間では変わらないものだなと再認識。

年末にいらっしゃった年配の男性が、どこへ行っても見かけるスマホを持つ人々に辟易して「あんなものに囚われて、大事そうに手にしている人を見ていると、日本人がダメになる気がする。液晶の中にいる相手は生身とはいえない」と嘆き、こぼして行ったのですが「とは言え、そんな簡単に変われないようですよ」と、今もう一度、なだめて差し上げたくなりました。

直接会って話す。

人と人の心の交換は、

会うことに勝る手段は無いのです。


だから、混雑しても、お金を掛けても、

私達は帰省するのではないでしょうか。なんて。

普段は店から出ない生活。

店内から外を見る自分は、金魚鉢の金魚の気分。

たまに店外へ出て、遠くへ移動するのはどこか不安定でわくわく。

実家は、小さい子どもがいるので、日常がワンダーランド。

集まった家族は、連れ合いを連れてきたりで人数がふくれるので、ちょっとした大家族でした。

 

そして、大人家族は久し振りの再開に鯨飲(くじらのみ、と私は呼びます。

翌日は二日酔い。毎日、二日酔い。

酔っ払っているとどこかテキトーになれますから

小難しいことをすっかり忘れられ、いいリセットになります。

今年は、数年ぶりに、永平寺にお参りしました。
傘松閣の天井画のひとつひとつを眺めて

「一番好きな絵」を選べるのだろうかと思ったのですが、

どれも見事で無理でした。

 

どれも、素晴らしい。

年初にいい示唆をいただいた気分です。

補修工事の瓦寄進をし、もらった念珠とお経のハンドブックが宝物。

念珠はプラスチックのビーズですが、いいのです。気は心。

 

ひとりで上京する帰り道、

毎度のことながら寂しく感じました。

 

また、帰省する旅費を作るためにも、

お商売を頑張らなくては。

 

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そして休み明けの営業1日目。

毎度のことながらエンジンがかからず四苦八苦。