下駄の鼻緒ですりむくあなたへ

季節柄、日本一履き心地のよい下駄への感心が高く、毎日試着をしてもらいながらお客様と雑談する日々。

みなさん、下駄履きの心地良さを思い描いているのですよね。でも、実体験はそうではなかった方が多いので、「日本一履き心地の良い下駄」への期待感があるようです。

「この下駄なら鼻緒で擦りむくこともなさそう」と言われることがありますが、それは誤解。

夢を壊すようで申し訳ありませんが、

すりむくことは、あります。

毎日毎日下駄を履いている店主ですが、履き慣れた下駄でも、暑くて汗をかく時が要注意。

汗で生地が湿ると、滑りが悪くなりますから、摩擦抵抗が大きくなります。

人の皮膚は柔らかいものだから、湿った布に何度もスリスリされると、必ず皮膚の方が負けて、擦りむけてしまうのです。

でも、汗をいちいち拭いては歩き、拭いては歩きなんて、出来やしませんからね。私は転ばぬ先の杖で（冷え取りも兼ねて）足袋や二股ソックスを履いております。

最近ネットで見つけたアイテムで、鼻緒の当たる辺りだけ、輪っか状に装着するサポーターは、見た目に影響はしますが、応急処置だと思えば、優れものなのかもしれないなと思って見ました。

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万能な道具って、帯に短したすきに長しで、そうそう出来るものではありませんよね。

製品化を期待する生き方もいいですが、それでは目の前の不便が止まりません（笑

多少何かが欠けるかもしれませんが、今ある身の回りのもので工夫する智慧を楽しむ方が楽しそうなので、出来ればそちらの方向で、いいアイデアを共有しながら、気楽・気軽に暮らして行けたらいいなと思いました。

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