日本三大稲荷と言われる、佐賀県の祐徳稲荷で
神様のお遣いとして祀られている白狐の姿。
狐というと、何やら気まぐれで怖ろしい妖かしのようなイメージがあるかと思いますが、祐徳稲荷のお狐様はどこか控えめな存在感で、女性的な優しさを持つ神様。
その昔(1788年)、京都御所火災のもらい火をした当時の内大臣の屋敷に、消火に現れた白衣の集団があり、これが祐徳稲荷から急を知り駆けつけた狐達と云われております。
祐徳稲荷と関わりがある者達と聞き、何ゆえにそのようなところから今この時にやって来たのかと思った内大臣は「当家よりも、御所の火事こそ一大事。あちらを納めに参られよ」と言えば「卑しい身分ゆえ、御所に参じること能わず」と言い終えると、目の前から掻き消えた、という言い伝えがあります。
その話を聞いた時の天皇は、件の遣いに命婦という位を書いて下賜され、その巻物が祐徳稲荷に所蔵されているとのこと。
命婦。
wikiると中級程度とありますから、「普通」という位を授けたような意味合いだったのかと思います。獣や妖かしという下ではなく、かと言って上でもない「普通」
そして、女性の官位でありまする。
実は渾身の力一杯を使えば、災いを消し尽くすのもあっという間じゃなかろうかと思われる白狐達。ところが、知らぬ自分達がずかずかと御所に入り込む失礼を犯せないと、大ピンチな状況でもまごまご恥ずかしがるような奥ゆかしい心を持つ。そんなところに、女性的な性質を感じます。
神々しいだけの神様とは少し違って、わたくし達と遠くない愛を感じるお遣い【命婦狐】を抱える祐徳稲荷。女性的と言われるのも分かる気がいたします。
側に居て下されば、危急を聞きつけ、助けの手を差し伸べて下さるやもしれません、命婦。
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