使い続けてこそ分かる良さ

「高いだけで漆の良さが今ひとつよく分からない」「100均のお椀と何が違うの?」という方のお話を伺うと、プラスチックのお椀しか使ったことがないという方が多いです。

店主とそれほど年格好が変わらない方に言われちゃうと、漆が大好きな店主としては、結構がっかりしちゃう一言。

使用経験がない方か、
使っても時間が短い方か。

漆は体験型+育成型の品物。
五感で良さを感じるタイプの品物なんです。

花の種を植えて日々水をやり、花が咲くまでの成長を、楽しんで眺めるのに似たような品物なのです。

日々使うことで、軽さに気づき、
艶めいてくる様子に気づき、
手触りの柔らかさに気づき、
口触りのなめらかさに気づき…

この気づきは、基本的に快さと紐付いていますから、気づきが増えるほどに【好きになり】【手放せなくなる】品物なのです。

使い続けているうちに、新しいものでは味わえない変化に気づきますと、新しいものより「いま手元で使っているこの器」が特別なものに思えて、【大事に扱うようになり】余計に【手放せなくなる】、そんな品物なのです。

三内丸山など縄文時代の遺跡から、漆を使った器や道具がたくさん出土しております。かぶれるかもしれないというデメリットを受け入れてまで、昔から日本人が漆を使ってきたのは、そんなことを超越する【快感メリット】【機能性メリット】がたくさんあったからだと思いませんか?

「これから使ってみたいな」という方や、「使ったことがあるけど、何が違うか分からなかった」という方へ

ぜひ、毎日使い続けてみて下さい。
きっと、漆の良さが分かりますよ。

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