伝統工芸品と和雑貨の店、環の店主です。
こんな店をやっていると、「随分いろんなところへ出掛けたんでしょう?」「全国へ仕入れに出掛けているんでしょう?」と言われます。
開業前に幾つか産地めぐりをしましたが、いかんせん個人の財力、まばらにしか出掛けられていません。だから、毎年2回は機会を作って、伝統工芸品を実際に作っているところへ出掛けて見たり触れたりしようとしております。
今回何故山梨を選んだかというと、私の興味がある素材が「漆」なので、鹿革と漆で作る「印傳」を見てみたかったのです。
もちろん、東京ですからデパートで気軽に印傳を買うことは出来ます。でも、どこからきたどんな素材をどのように加工して作るのか、完成した商品を見て触るだけでは分かりません。
今は簡単に出来ることが、当時は難易度が高く、時代の最先端の技術の結晶だった、という工芸品もありますから、歴史や作り方を含むお勉強も目的でした。
私は、旅行へ行く時は、移動手段を調べ、スケジュールを細部まで書き込んでみてから出掛けるタイプ。気になると流されて予定なし崩しになるくせに、ガチガチと予定を立てるのが好きという矛盾を抱えております。
少し調べて気がついたのですが、1日を無駄なく詰め込んでフルに動き回りたいと思っても、山梨の施設や店舗は閉店時間が早く、かつ私の移動手段がバス・タクシー・徒歩しかないもので、詰め込み様がないことがすぐに分かりました。
山梨の工芸品は県指定で12品目、うち3品目は国の指定を受けています。
●甲州貴石細工
●甲州印伝
●甲州雨畑硯
●甲州大石紬
●甲州手彫印章
●甲州武者のぼり・鯉のぼり
●西島手漉和紙
●親子だるま
●甲州鬼瓦
●市川大門手漉和紙
●山梨貴宝石
●富士勝山スズ竹工芸品
出来るだけ、たくさんの工芸品を見て触れて、作り手の方に会ってみたいなと思い、出掛けました。
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