シロクマのことだけは考えるな

シロクマのことだけは考えるな/植木理恵 著

 

最近複数の知人から「もう考えるのを止めたいのに何度も何度も繰り返し考えちゃって、夜は眠れないし、疲れてるけどまだ考えるの止められないの。苦しい。」という系のお話を聞きました。

 

皆さん、私と同じ年代の知人ですから、悩み事は甘酸っぱい恋愛関係とかじゃありません。どっしり重たい「人生」「介護」「仕事」関係です。

 

そんなところに、随分前に図書館予約していたこの本が届きました。薄い本だったので一気読みです。

 

シロクマの事例は、まさに知人達に今伝えたい内容。

 

シロクマの映像を見せた後、グループを分け、

A)シロクマのことを考えろ

B)シロクマのことだけは考えるな

と指示を出すと、1年後、Bの禁止された方が内容を克明に覚えているそうです。

 

これは、忘れよう考えずにいようと考えることで、忘れられなくなるということだとか。

この悩ましい事態、気になる解決策は「考え尽くすこと」とありまして、止めようと思わず気になる気になるああ心配、どうしよう?はあああ~~~と考え続けることが「忘れる近道」とありました。

悩み事を抱え込んでいる人は、知らず近道をたどっているのですね。

仕組みとしては、考え続けるうちに、心が満足する=飽きるので忘れ始める。実験では3ヶ月目まではなかなか忘れられませんが、そこを過ぎて6ヶ月目にもなると10%も覚えていない状態になるそうです。 

ふと、店の前を通る若いカップルが目に留まりました。幸せそうな笑顔で語らいながら散策中。

 

シロクマの例えを応用すると。

「私のこと好き?」なんて甘えた会話=私のことを繰り返しいつもいつも考えてと指示を出しているに他ならず、結果的に飽きるタイミングを早めていることになるのかな?だったら、ツンデレがちょうどいいのかもしれないな、なんて妄想をしてしまいました(笑