昨年オーダーいただいた硯箱をお引き渡しいたしました。他のお客様も「なんて美しいのかしら?」と一緒に完成を喜んで下さいまして、ちょっとしたセレモニーとなりました。
溜塗りの表面のほわっと浮かぶような艶感が美しくてため息が出ました。受け取ったお客様も、見るなり自然に笑顔がこぼれる様子。
「想像以上のものを手にすることが出来ました!これは、何とも美しい!ありがとう!また、何か作って欲しい道具が出来たら頼みますね!」これ以上ないほめ言葉。クラクラしました。
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お仕事で使うシンプルでコンパクトな硯箱が欲しいということで、昨年秋にご注文をいただいたものです。
お客様が普段持ち歩いている道具類のサイズや数量をヒアリングし、お客様の望む使い勝手をお伺いし、店主が図面を引いて配置やサイズを実物大で確認。
もちろん、塗師の木村さんとも打ち合わせをします。都度図面に反映。その図面をお客様に説明しながら精度をあげます。
仕様が決まったところで、塗師の木村さんにバトンを渡し、製作はお任せ。
私の一番やりたい仕事は、遠方にいる作り手と使い手の間をつなぐ仕事。デザイナーとして積んできたキャリアを活かせる仕事でもあります。
店という人の集まる場所を活かして、小売以外にこんな仕事もしていきたいと考えております。
その為にも、信頼してお任せできる作り手とのコネクションをもっと増やし育てると共に、お客様にお任せいただける信頼を得られるように精進しなくてはと、想いを新たにした次第。
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