にんぎょう うらら展

私の友人に、市松人形を作るお教室に通っている方がいます。彼女の人形愛を見聞きしているうちに、市松人形への印象がガラリと変わりました。

 

多くの方は、自宅に市松人形があると怖いというイメージかなと思います。心霊特集なんかで、市松人形の髪が勝手に伸びるとか、作られたイメージに乗っかっている方は多いはずです。

 

実際、人間国宝・平田郷陽氏の「生き人形」のように、まるで生きているような存在感の人形を見ると、命が宿っているように感じます。

 

友人のブログでは画像が満載。

どんな段取りで市松人形は作られていくのかよく分かります。最初は粘土を型に詰めて起こした頭、手、足のパーツが、削ったり磨いたり指を曲げて表情をつけたり・・・こんなに手順があるものなのかと最初は驚きました。趣味にするには地道で時間が掛かるという印象。つまり、完成した時の喜びはひとしおなのでしょう。

 

そして、出来上がった市松人形は、とにかく表情が豊かです。本当に角度によって喜怒哀楽があるかのように見えます。だから、怖いというよりも家族・兄弟姉妹が増えるのに近い感覚です。無表情で怖いイメージだったので、ギャップの激しさに気づくにつけ、先入観や思い込みに振り回されていたなと思います。

 

昨日は、浅草橋「吉徳」の『にんぎょう うらら展』と同時期に、教室合同展をやっており、そこに友人も出展しているというので見に行きました。いつもはブログでPC画面を通して見ているだけのお人形なので、分身に会いに行くような感覚。

 

「むつみ」ちゃんです。

実は、むつみちゃんが挿しているかんざしは、以前環のお客様が欲しい方を探して店に持ち込んだもの。友人が、引き受けてくれまして、こんな風に可愛らしく飾りに使ってくれました。

 

むつみちゃんは、友人によく似ていました。

初めましてとごあいさつしましたが、心のなかでは「renkaさんそっくり~!」と爆笑。作り手に、似るものかもしれません。