突然あたまを占拠する言葉ってありませんか?
昨夜の私はそれが「ヘッスラ」
昼間誰かと会話していて、あの芸能人の名前が出てこないなど、思い出せなかったことが寝る前にふと思い浮かんで「あ!そうだった。」ということは誰もが経験しているかと思います。あれの逆バージョンですね。
浮かんできたものの意味が分からず考える間も、音としての「ヘッスラ」は頭の中で繰り返され、「もしかして、何かの啓示なんじゃ…」なんて妄想族ですから壮大なことを考えてみたり。
で、寝る前に「ああ。ヘッドスライディングの略語だった。な~んだ。」と一件落着。
以前、野球漫画『おおきく振りかぶって』を読んだ時に目に入り覚えた言葉だったのです。私の日常ではまず無い行為なので使うあてもありませんから、それで忘れていたのでしょう。
ふと、こんな風に、自分は使わない実生活では役に立たない言葉を、ひとはどれだけ覚えているものなんだろうかと思いました。
私が中国語を勉強していた頃、旅行用の会話程度なら3000語覚えたら十分ですよ、と言われたことがあります。それで、参考書の後ろに載っかっていた単語表を見ながら、これは覚えた、これも知ってる…とチェックしたところ、意外にも簡単に3000語はクリアしておりました。
つまり、母国語の会話ならもっともっとたくさん覚えているということですよね。ちなみに、広辞苑は24万語収録しているそうです。きっとその中には、私にとってのヘッスラ同様、意味が無い使わない言葉も多数含まれていることでしょう。
お店では「国産の天然樟脳」や「伝統工芸品」をいくつか取り扱っておりますが、来店される若い方には「初めて実物を見た」という方や「作り方や使い方を知らなかった」という方もいらっしゃいます。
私の年代が生きているうちはいいけれど、その内に消えてしまいそうです。私の年代は、祖父母と同居する家族が普通だった最後の世代ではないでしょうか?
すると、祖父母の世代の情報が自然と入って来ますし、目にして使う場面も多々あった訳です。でも、今の若い人はそういう機会が乏しいのでしょうね。
小さいうちから慣れ親しんでいないと、分からないから良さを知らずに要らないものに整理されて、廃れて忘れ去られるものがあるのは自然な流れなんでしょう。言葉(名称)が消えると存在も消えちゃいそうです。
露出、存在告知、やってもどこに効果があるのか見えないと不安になりますが、続けることが大事なんでしょうね。私は、店で地方のいいものや日本のいいものを紹介し続けて行こう、そんな思いを新たにしたきっかけ「ヘッスラ」
しばらく忘れられない言葉になりそうです。ふふふ。
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ひつじや (月曜日, 18 6月 2012 12:08)
むしろ「ヘッスラ」をどうすれば使えるか、そこを躍起になって考えちゃいそう(笑)。
店主 (月曜日, 18 6月 2012 13:41)
滑り込みセーフ的な状況に使えるかもしれませんね。それとも、自爆系のネタとか??ウププ…